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2018年10月24日

第3回 観劇カフェ『贋作 桜の森の満開の下』レポート

前回に引き続き、7月から9月にかけて実施した高校生や学生のための観劇・劇評応援プロジェクト2018「観劇カフェ」の様子をお届けします。
第3回の今回は2018年9月9日(日)『贋作 桜の森の満開の下』観劇カフェです。

観劇後に講師によるレクチャー、そして他の参加者との交流会を行い作品への理解を深め、さらなる演劇の楽しみ方を見つけ出す観劇カフェ。

今年3回目の観劇カフェが、9月9日(日)東京芸術劇場ミーティングルーム5にて行われました。

今回の題材はNODA・MAPの『贋作 桜の森の満開の下』。
本作は、野田秀樹により坂口安吾の作品を元に描かれ、1989年劇団夢の遊眠社により初演。1992年、2001年と再演を重ね、昨年2017年では歌舞伎座で『野田版 桜の森の満開の下』として上演。今回の上演では、NODA・MAPとして上演され、9月に東京、そしてパリ、大阪、北九州を巡り、11月に再び東京に戻ってきます。

今後も上演が続いていくということで、今回の観劇カフェでは、これから観劇する人も対象に募集を行いました。

講師にお越しいただいたのは、『シアターアーツ』編集長、明治大学准教授の嶋田直哉先生。

まず、始めにお互いに軽く自己紹介をして観劇カフェがスタート。

観劇後の参加者が、ひとりひとり感想を言っていきます。
良い感想だけでなく、スピード感への驚きや戸惑いなど、正直な感想も出てきました。

次に「面白いと感じた場面」という先生から提示された糸口を元に、みんなで意見を出していきます。ことば遊びや動き、紐を使った演出の面白さなど、次々と出てくる中、先生がひとつひとつの意見に対し丁寧にコメントを返し、そこから新たな気付きを得たり、理解を深めたりしました。

次に、観劇して感じたことをさらに言葉として引き出すべく、「まだ観ていない人に対し魅力を伝えるとしたら何を言うか?」という先生の問いを元に、もう一度、観劇後の参加者がひとりひとりおすすめポイントとして感想を述べていきます。
それらを観劇前の参加者が聞いて、よくわからない点や、もっと知りたい点を聞き返すことによって、「自分の感じたことを言葉にする」「舞台を観た体験を具現化する」糸口をより多く見つけることができました。

それから、『贋作 桜の森の満開の下』の元となっている坂口安吾の作品に関するレクチャーも行われました。日本近代文学を研究していらっしゃる嶋田先生ならではのレクチャーです。

最後に、過去の『贋作 桜の森の満開の下』のラストシーンと宝塚時代の天海さんの映像を鑑賞しました。

撮影=NeSTA

「長く観続けると、作品の観方がより深まっていきます。少なくてもいいから、是非長く観劇を続けてください。」

嶋田先生のメッセージで第3回観劇カフェは幕を閉じました。

先生からのコメントをいただきながら、感じたことを言葉にして交わしたり、レクチャーを受けて知識を深めたり、過去と比較したり…と、多角的に作品を見つめなおした今回の観劇カフェ。作品への理解や、自分自身の観劇体験がより深いものになりました。

(文責:円城寺)

嶋田先生に貸していただいた過去の公演のパンフレット。

【公演情報】
NODA・MAP『贋作 桜の森の満開の下』
東京公演/2018年9月1日(土)~9月12日(水)東京芸術劇場
フランス・パリ公演/2018年9月28日(金)~10月3日(水)国立シャイヨー劇場
大阪公演/2018年10月13日(土)~10月21日(日)新歌舞伎座
北九州公演/2018年10月25日(木)~10月29日(月)北九州芸術劇場大ホール
東京公演/2018年11月3日(土・祝)~11月25日(日)東京芸術劇場プレイハウス
作・演出:野田秀樹
出演:妻夫木聡 深津絵里 天海祐希 古田新太
秋山菜津子 大倉孝二 藤井隆 村岡希美
門脇麦 池田成志 銀粉蝶 野田秀樹 
池田遼 石川詩織 織田圭祐 神岡実希 上村聡 川原田樹
近藤彩香 城俊彦 末冨真由 手代木花野 橋爪渓 花島令
藤井咲有里 松本誠 的場祐太 茂手木桜子 吉田朋弘 六川裕史