NeSTAロゴ

現役高校生・大学生による
舞台芸術情報サイト

2016年10月15日

てがみ座『燦々』稽古場レポート

2016年10月4日(火)

 てがみ座『燦々』開幕まで1か月を切り、役者のみなさんの稽古にも熱が入っています。稽古も読み合わせから立ち稽古(動作を加えた稽古)に移行しています。

 この日は冒頭部分の立ち稽古。葛飾北斎の娘・お栄を取り巻く人間関係が分かっていく場面です。お栄の夫・南沢等明を演じるのは箱田暁史さん。癖の強い役どころですがなんなくこなしています。お栄の母・ことを演じるのは石村みかさん。しゃきしゃきとして、凛とした女性を演じています。はまり役です。北斎と絵の取引をしている版元の店主を演じているのは中田春介さん。上品で気っ風のいい様子が伝わってきます。その店主に仕えている手代を演じているのは岸野健太さん。少しおっちょこちょいでな江戸っ子といったところでしょうか。着物が本当によく似合っています。

写真提供=てがみ座

 役者のみなさんの演技がだんだん固まってきたと同時に扇田さんの演出プランも方向が定まったようです。とにかく今回の作品は「見立て」の技法がふんだんに使われることにありそうです。絵も、財布も、小銭も、土瓶も… とにかく舞台上にホンモノとして存在するのは役者の肉体と衣裳のみといっても過言でないのではないかと思わされます。扇田さんからは「見立てを丁寧にしっかりと行えば、だんだんと観客の方たちにも見えてくる」とのことばが。役者の方々の見立ての演技と観客の想像力がぶつかることで舞台上にホンモノが表出することとなるのでしょうか。期待が高まります。  

 『燦々』、てがみ座にとっては挑戦の多い公演となるようですが、役者。スタッフともに試行錯誤をしながら作品を練り上げています。これからさらに、さらに磨かれてゆくことでしょう。稽古を拝見していても、レポートを書くことを忘れて一観客のように引き込まれてしまう瞬間が多々あります。どうぞみなさま公演をお楽しみに! 

1 2 3 4