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2018年2月1日

岩松了プロデュースvol.3『三人姉妹はホントにモスクワに行きたがっているのか?』稽古場レポート

撮影=橋本 一郎 禁無断転載

1月14日

 岩松了プロデュースvol.3『三人姉妹はホントにモスクワに行きたがっているのか?』の稽古場にお邪魔してきました。岩松了さんが若い俳優たちとワークショップを経て作りあげるというこの企画、演出・制作などの一部を除くスタッフワークも全て俳優部が行なっているそうです。チェーホフの『三人姉妹』という古典中の古典、名作中の名作はどんな変化をとげているのか、若手俳優たちはどう挑むのか、とても楽しみにしながら稽古場見学に伺いました。稽古場へ続く急な階段を登って、まず辿り着いたのは、岩松さんが到着する前の自主稽古の時間でした。少し年季を感じる、板張りの稽古場には大きな木箱がいくつも置いてあり、大道具の位置を示していました。そんな稽古場の中では、すでに若手俳優同士がそれぞれ助け合いつつ、読み合わせや立ち稽古をしていて、その熱気に圧倒されます。1997年から1998年生まれという非常に若いキャストの中には今回が初舞台という俳優もいらっしゃるということで、どなたも岩松さんが思い描くものをどうしたら捻出できるのかそれぞれ手探り状態の中、仲間とともに必死に答えを探し、新しいものを堀り出そうとしているように感じました。

 しばらくして、岩松さんが稽古場に到着すると、自主稽古でおのおの稽古をしていた俳優陣の雰囲気、エネルギーはガラッと変わり、稽古場にはそれまでとは質の違う、岩松さん一点に向かうような緊張感が生まれました。そんな稽古場のエネルギーの変化は岩松さんの稽古でも鮮やかで、舞台上で色々な方向に散らばっていた俳優のアクション、エネルギーを束ね、整えて、向かうべきところに向かわせる、そんな印象を与える演出をされていました。それぞれ個となってしまっている俳優をまず近くの俳優につなげ線とし、そこからさらにその線と線を結んで面とし、さらにその外に出てしまっていた俳優を取り込み、どんどんシーンを立体化する作業は見ていてとても説得力がありました。初日まであと二週間弱、若手俳優の育成も目指しているこの企画で、これから俳優たちがどう個から脱し、どのようにシーンを立ち上げてゆくのか、とても楽しみです。若手俳優たちの熱気と成長を観に、岩松了プロデュースvol.3『三人姉妹はホントにモスクワに行きたがっているのか?』ぜひ足を運んでみてください。(文責:グンナレ)

撮影=橋本 一郎 禁無断転載
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